石川 遼君がタイガーウッズに会ったことがビッグニュースとして報じられた。
約 8 ヶ月ぶりに公式会見に臨んだウ ッズは、石川君に対して次のように語った。 「すべてにいえることだが、メディアに大きく取り上げられることは、良いショットやパット、さらに試合に勝つこ ととは関係がない。父もそう言っていた。(略) 時間をかけ、もっと努力し、集中して練習することが、成功につながる。 彼がもっと成長し、信じられないような結果を出すのを見られることを、期待している」(2 月 18 日九州スポーツ)。 ウッズは、マスコミにちやほやされ、自分を見失い、せっかくの才能を潰してしまう若者を沢山見てきたのだろう。 父もそう言っていた、とのコメントも素晴らしい。
奢らず、高ぶらず、それでいて力強さを感じる。 私もホスピスを始めた頃、世界に例の無い施設であり、色々な取材を受け、2 つの新聞に連載をして、いい気になっ ていた時期があった。
結局本業以外が忙しくなり、心調を壊した。
教えることと、育むことが揃って、初めて教育というのである。
一週間、医学生が実習に来ていました。
今日が最期で、感想を述べました。
一人の学生が 「身近な人の死を何人か経験し、『死は怖いものと思っていたが、そこにあるものだ』ということを、学びました」と、 感想を述べました。
僅か一週間弱で深い学びをした学生に、皆感動し、逆に学ぶものがありました。
「技術は未熟でも、患者さんへの思いの深さは負けないようにしたい」
「緩和は治療の一部である」 「ホスピスは暗く、辛い場所と思ったが、患者さんもご家族も明るく、これは、スタッフの力が大きい」 等々、豊な感想を聞くことが出来ました。
私は常々、死は多くのことを教えてくれる。死に逝く人からこそ、最大の学びがあると、思っています。
だからこ そ、多くの研修生を受け入れています。
堂園メディカルハウスでの試みは、小さな受け入れですが、一人一人が成長の場であることを、いつも、思ってい ます。
あんなイチロー見たことない
先日、イチローがアンパイアの判定に不服を言い、
プロ野球選手となって初めて退場となった。
その時のイチローは、明らかに狂気を含んだ顔貌であった。 判定を下したアンパイアのジャッジにそれまでの不満がつのっていたのか、明らかにおかしな判定であっ たのかわからないが、「お前、なめんなよ」と、言いたげであった。
クールなイチローからは、考えられない行動であった。 イチローは、「退場のコールが早すぎる」と、後でコメントしていたが、アンパイアは気後れし、恐れを抱いて、すぐにコールをしたのだろう。身の危険を感じたのかもしれない。
ワカマツ監督がすぐダッグアウトを飛び出し、イチロー審判との間に入ったのも、イチローが何をしでか すか、そんな雰囲気からの行動だったと思う。
私はテレビでイチローの目つきを見て、キラーの目を感じた。
イチローは怒らせると怖い。
実は、イチロー自身がそのことを一番知っているのだろう。
その点が、よく吠える朝青竜との決定的な差である。
「誰が若麒麟を再生させるのか」
予想通り相撲界に大麻問題がまた起こった。
武蔵川理事長は「いろいろ議論したが、まだ 25 歳と若く第二の人生を考えるとかわいそうではないかということに なり、解雇処分とした」と、コメントしていた。
1 年間謹慎期間として、ボランティアをさせ、改心の兆しが見えたら、再度相撲界復帰をさせ、再チャレンジさせ るのが、本当の優しさではないだろうか。
ボクシングには務所あがり(不適切表現かもしれませんが)が、たくさんいる。
ジョーだって、力石だって、少年鑑別所出身である。
井上陽水もかつて大麻でつかまり、今、立派に再生している。
大学生の大麻問題のテレビ番組で夜回り先生が「どの大学も復学制度をかんがえていない」とコメントしているの を見て、大変感動した。
本当の教育は、罪を犯した人間をいかに再生させるかではないだろうか。
これから、野球界、サッカー界等、色々な分野で同じ問題が生じてくるであろう。
教育は新しい知識を教えるだけでなく、間違ったことを間違いと教えるのが、今、最も望まれる教育ではなかろう か。
教育の概念も「チェンジ」の時機であろう。
イエスキリストは娼婦のマグダラのマリアに民衆が石を投げて蔑んでいる時、「罪を犯したことが無いものだけが、 石を投げよ」と、諭した。
人は過ちを犯すものである。ましては、「若気の至り」という言葉があるように、若い時は、つい、悪の道へ片足を 踏み入れてしまう。両足を踏み込ませてはいけない。それが、大人の役目である。
リストラ
自動車メーカーがいっせいにリストラを始めているが、 何か腑に落ちない。「赤信号皆で渡れば、恐くない」の様相を呈している。各メーカーの首脳が話し合って決めてい る気がする。日本人の最も醜い点である。一社位、もう尐し、リストラしないで頑張ってみるという会社がないもの か。すると、その会社の車を買おうとするお客も増えるのでは。 何もかも右へ習え。これは軍国主義に似た、経済軍国主義と言ってもいいのでは。派遣社員=二等兵で、結局敵の弾 除け係にすぎず、国家(会社)の犠牲者である。
この国、この会社、この仲間、何を大切にすべきかをみうしなっている。経済だけでは、ベースに「愛」がなければ、 結局は破綻してしまう。会社は英語で company、仲間という意味でもある。 蟹工船ではなくて、自動車工車である。腹いせに欠陥車が出ないことを祈るだけである。
K-1 グランプリ・・・防御の強さ
今夜のk-1グランプリの決勝戦を観て、同じような場面を思い出した。
まず、マイク・タイソンがヘビー級タイトルマッチで、ホリフィールドの耳を噛んだ試合、それから、亀田・内藤の タイトルマッチである。自分の方が強いと思っていても、相手の防御の技術がそれ以上であると、いらだってしまい、 反則行為が無意識に出てしまう。
昨今の偽装事件も似ているかも知れない。 勝つことのみに集中するあまり、お金を儲けを追及するあまり、つい、反則をしてしまう。誰しもが心に持っている 気持であるに違いない。最近の格闘技を見て思うのだが、試合前のインタビューで相手に対して暴言を吐かせ、お互 いをなじりあい、試合を盛り上げようとするシーンがあまりにも多すぎる。 あらゆる勝負事は相手を「リスペクト」することから始まるという精神を、テレビ局はもっと肝に銘じるべきである。 新日本プロレスとノアの違いが、そこにある。
ノアの森嶋選手は、遺恨試合はしたくない、力と力の試合をしたいと、 インタビューに答えていた。
試合前にあんなに相手を罵倒する場面を子供たちも観ていることを、もっとディレクターは自覚するべきである。 格闘技が美しくなるためには、選手が美しい言葉で語りかけるシーンが必要である。
13年目
堂園メディカルハウスをオープンして、今月の 3 日で満 12 年が過ぎました。学生でいえば、小学校、中学校、高校
を卒業し、いよいよ大学生です。
11 月 3 日を開院日にしたのには、わけがあります。文化の日、医療を文化と考える思想を広めたかったからです。定 礎には、「この地から医療文化を世界へ」と、彫ってあります。
昨日と本日の「李 啓充」先生の講演会の内容は、期待通り、素晴らしいものでした。日本は、「アメリカの悪い面 を真似し、いい面からは目を逸らしている」と、つくづく思いました。このような講演会も大切な堂園メディカルハ ウスの仕事と思っています。日本の医療は今終末期です。安らかな最後から、新生が必要です。
堂園メディカルハウスの事務長の穂原が作成した私たちが知らない医療の暗点のDVDも好評で、さっそく欲しいと いう人がいました。それは、職員や患者さんに見せて、意識改革をしたいからだそうです。
オバマ新大統領は勝利演説の中で、リンカーンの言葉を語っていましたが、今日本は坂本龍馬の「日本は大洗濯せな
ならんきゃに」でしょうか。薩摩はやはり西郷隆盛の「敬天愛人」でしょうか。天に唾を吐く、自称この国のリーダ
ーの何と多いことよ。